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~神への帰依の模様を日常からの問答から導き出します~
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 大学に進学したいということについて、父からは「なぜ大学に行きたいのだ」と聞かれる。俺は「勉強がしたい」と高校に行くときの理由と同じことをいった。実際、もっともっと社会勉強したいというのもあったが、哲学も勉強したいというのもあった。その反面、モデルで仕事をして、一人暮らしを満喫したいという裏の目的はあったが、当然父親には言うはずもない。大学に入って、身体を鍛えて、モデルをやる。

これが俺の大学時代の目的&家を出る要因だった。
兄は宅配便の仕事をしていて、俺は大学受験を現役では三流大学しか受からなかったので、東京で寮生活の浪人を送ることになった。
だから、話をすることもなく、元気なのかもわからない。

「遊びに来い」としきりに兄は言っていたが、受験生で失敗の後がもう残っていない俺は、とにかく勉強をしていた。

特に国語がダメで、偏差値でいうと40程度しかなかった。他は60以上あったのに、国語が足を引っ張っている。だから国語の論文を買って読んだりしていた。何を書いているのか中身が良くわからなかった。

予備校というと18歳の人間が行くのが普通だが、東京の高校生で懐疑的な奴は、サルトルの嘔吐を呼んだり、当時の文学者小林秀雄を読んでいたりしたというのは大学に入ってからから聞いたことだ。

 田舎は雪国。四季が明確で、夏は短く冬は寒いうえ辛い。スキーは幼少からしていたので、スキーができない転校生は不思議ちゃんの対象だった。しかし、高校でスキーができるからといって、それでプロスキーヤーになるというような気概を持った人間は一人もいない。勉強といっても、進学率が全国下から二番目なのだから、自然でのびのびとしているという反面、勉強なんてという風潮もあった。

 丸山政雄だかという論文を読んでいたが、視点もわからなければ、書いている内容もわからないが、とにかく読んでなれることに専念していた。

 予備校の寮になんてはいると、当然だが、門限があり、朝・夜の食事時間が決まっていた。それはそれで都合の良いシステムだったが、そのルールのなかに「他人の部屋に入ってはいけない」というものがあった。

しかし、人をひきつけるというか、断りきれない人間もいるもので、ある寮生の部屋に多数入り浸り、勝手にベッドで寝ている奴、漫画を読んでいる奴など、あれはなんていうのだろう、便利に遣われていたとでもいうようなことがあった。

 彼は、結局大学一浪ではうからず、二浪したが、それでもダメで、法政大学の通信課程に入学していた。俺たちが悪かったのか、どうなのか、それは最期は「自分の成績」が決め手になるために、個人主義がまかり通っていた。


 考えてみると、人とまともな時間を過ごしたのは、予備校時代が最後だったのかもしれない。
 それなりにともにがんばろうという人たちが一つの目的に向かって他人を蹴落とすためにがんばる。高望みしなければ大学はうかったかというと、当時は今みたいな倍率ではなく、40倍とかが平気でつくような時代だったから、受かればもうけものの感も否めなかった。


 ある日兄貴がバイクで寮に遊びに来た。寮は親類までなら書面を出せば部屋に入ってもいいのだということで、兄貴は部屋に入って何しているかというと、バイクで2時間近く走ってきたから、遠くて疲れて寝てしまっていた。当然寮生は、「兄貴がきているの?あわせて」とオンナっけも悦楽もない男子寮生は、勉強以外を求めているのが良くわかった。数時間寝て、「帰るわ」と兄は帰っていった。
それが兄貴とのまともな付き合いの最後だったのかもしれない。

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19で双子の片割れとなる。不惑にてまだ迷い、
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