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~神への帰依の模様を日常からの問答から導き出します~
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「行きたいという意思を持ったものが高校にいくものだ」という父に対して、俺は「勉強がしたい」という答えで望んだ。

兄はどういったか記憶にないが、あまり中学時代は彼は勉強をしなかった。
少年自衛隊という受験もしたが、落ちていた。

「あんたなら受かったんじゃないの」
と母は言っていたが、多分そうだろう。

俺も兄も地元の公立高校を受けた。
結果は二人とも合格。

兄は一応、滑り止めとして、
勉強しない人たちが行くヤンキー養成場のような私立工業高校も受けていたが、
そこも合格していた。よく受かったものだという感がある。
ラジオで合格者名簿を聞いていた俺は、なぜかよかった、、と思っていた。

 「行きたい者が行っているはずなのになぜルールを守らないのだ」
父は厳格であった。兄のタバコに対しては単に高校そのものを遊びの場所と考えたのだろう、辞めさせることになる。

彼は辞めた後、当然だが仕事などある田舎ではないから、東京へ働きに出ることになる。普通免許くらいないと仕事にならないだろうと、父は兄に免許を取らせた。

しかし、兄がいなくなることに俺はかなりてんぱっていた。
同じ高校に通う同学年の兄弟の兄がやんちゃして高校を辞めさせられたということで、同じやんちゃ仲間も残念がっていた。

 それというのも中学のとき俺はかなり兄に助けられていたからだ。

兄は番長風格で、俺はその弟としてひ弱な身体をしてめがねをかけていたから、軽いイジメみたいなものに(半分冗談だとおもっているが)会いそうになっていた。
兄がいたから、ほとんど軽いものですんでいた。

そのとき俺は、精神的にはただ漫然と与えられたものをやるだけしか考えていなかったから、自我や自立心など皆無で、テストで点数を取ることが自分の存在価値だとすら思っていた。そんな過保護な支配下にあったのだ。

 高校に入ると自分の自我が出てきた。

劣等感は身体的なものであった。メガネはコンタクトにして、
それなりの今で言うイケメンになっていたのだ。告白されたことも何度かある。
しかし、色気もまったくなく、性の芽生えもない俺にとってあったものは、勉強をしなければならないという責務と、極度の貧弱な身体だった。
ガリガリにやせて、赤血球が常人の半分しかないという重度の貧血をおこしていた。
それが治って、金がほしくて仕方がなかった。自分の劣等感を超えるために、プロレスラーや北斗の拳の影響から、またブルースリー、ジャッキーチェンなど肉体的な美しさに憧れた。部屋には案内書を取り寄せた際のおまけのボディビルダーの写真を壁に貼っていた。

カネを稼ぐために、選択肢はなく、新聞配達をした。
しかし、高校の小遣いでは買えない二万円という高額商品を買うために、通学、バスケット部、新聞配達とこなしているうちに、急性腎盂腎炎になり、たった二週間でやめなければならなくなった。

 先天的に身体が弱いのだ。そのバイト代は九千円。
貯めていたお金とあわせて結局バーベルセットを買った。
そこから俺の自我が構築されていった。

 東京に出て宅配便の仕事をしていた兄は、本当にほしかったのだろう、バイクを買った。中型免許も自分で取ったのだろう、ホンダのバイク、カワサキのバイクと乗り継いでいたらしい。兄はバイク、俺はウエイトトレーニングに明け暮れていたとかってに考えていた。
しかし、一人で高校に通わなければならなくなった俺には、守り神がいないのと同じく、自分で自分の身を守り、誰に相談することもなく自分で将来のために勉強をしなければならないという軋轢が生まれていた。

いろいろなバイトを大学生なったらするんだとそんなことを夢に考え、大学時代にモデルの仕事もしてみたいと漠然と思っていた高校時代。華々しくはなかった。

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19で双子の片割れとなる。不惑にてまだ迷い、
冥界と現実世界を行き来し、いまだに形とならない創造力が俺を圧迫して、不安にさせている。誰からの許可が要るのだろうか。
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